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不惑の恋


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:田中真美子(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
2020年11月。
私は、恋をしてしまった。
 
今の夫と出会って、結婚して10年、一緒に過ごすようになってからはもう20年も経つ。
ダメな私にとってはもったいないくらい良くできた夫で、健やかなる時も、病める時もずっと一緒にいて支えてくれた、申し分の無い夫だ。
夫を愛していることは揺るぎのない事実である。
 
だけどごめん。
私は20年振りに恋をしてしまったのだ。
 
40過ぎて立派なオバハンになって、もういい大人だし惑うことなんて無いと思ってた。
だけど40歳は不惑の歳だなんて嘘だった。
 
久しぶりに気づいてしまった感情をうまくコントロールできず、私は戸惑いまくっている。
でもそんな心の揺らぎがちょっと心地良いと思ってしまっている自分がいる。
想うだけなら罪ではないと、自分に言い訳をしてこの感情を楽しんでしまっている。
 
先月までの私のように、恋を忘れてしまった不惑の男女に伝えたい。
自分の内面にまだときめきを感じる感情が残っているんだってことを。
 
きっかけは夫の言葉だった。
 
「B’zの配信ライブが5週連続であるんだけど、観たいんだよね」
 
皆さんの中にも観た方がいるかもしれない。
B’zが羽田に新しくオープンしたZepp Hanedaでデビューしてからの35年を5つに区切り、5週に渡ってそれぞれの時代の曲を披露するライブを配信するというのだ。
 
40代にとって、B’zは子供の頃にめちゃくちゃヒットを飛ばしまくっていた超大物アーティストだ。
同世代の誰しもが思春期によく聴いていて、なんらかの思い出とセットで曲を思い出すことができるアーティストではないだろうか。
 
私がB’zを知ったのは小学校高学年の時、カメリアダイアモンドのCMソングとして大ヒットした「太陽のKomachi Angel 」だ。
 
何の番組だったかは忘れてしまったが、子供にとっては遅い時間に眠い目を擦って我慢して起きて観ていたテレビ番組の合間にCMで流れるB’zの曲はすごく印象に残っている。
 
当時の小学校のクラスでもたちまち話題になり、給食の時間に校内放送で「太陽のKomachi Angel 」がかかったくらいだ。
 
中学生になる頃には彼らの人気はさらに高まり、クラスの男子の9割は当時発売されたB’zのアルバム「IN THE LIFE」を持っていたと思う。
女子にも特にボーカルの稲葉浩志のルックスが良かったので人気があり、当時の少女コミックの主人公の恋愛相手となる憧れの男の子は、どことなく稲葉さん似が多かった気がする。
 
B’zを知らないという方はWikipediaで調べてもらえれば、私がここでダラダラと説明するよりよっぽど分かり易いと思うので割愛する。
 
とにかく、海外でも評価の高い日本を代表するハードロックバンドだ。
私の不勉強かもしれないが、後にも先にも彼らのようにメジャーで売れた日本のハードロックバンドというのを知らない。それほど唯一無二の存在であると思う。
 
そして話は現代、2020年に戻る。
90年代にB’zのアルバムを持ってたクラスの男子の9割側だった私の夫がライブを観たいというので、ぴあでチケットを買い自宅で一緒にお酒を飲みながら配信ライブを観たのであった。
 
そこで、私は衝撃を受けた。
私の中ではB’zとは思春期の頃に流行ったアーティストという認知でしかなかった。
それが覆されたライブであった。
デビューから35年を経た今でも、変わらず、いや昔以上に格好良いのだ。
 
ギターの松本孝弘のテクニックが素晴らしく、彼の泣きのギターが全ての曲において効果的に作用していることは素人にも良く分かる。
 
しかし、私がより衝撃を受けたのはボーカルの稲葉浩志だ。
ここから先は稲葉さんと言わせてもらおう。
 
まず、稲葉さんの歌声に驚いた。ヒットを飛ばしまくっていた1990〜2000年代から全く衰えていない。伸びのある歌声は、もしかしたら昔よりすごいのではないか。
 
そして稲葉さんのルックス。
56歳、もうすぐ還暦を迎えるオジサンとは思えないスタイルの良さ。
スラリと伸びた長い脚がステージでくるくると動く様に本当に惚れ惚れする。
 
顔は元々格好良かったけど(あえてイケメンとは言わない)、歳を重ねてもその格好良さが損なわれず、むしろ若い時より品があり格好良く見える。
マイクを持ってステージに立つその姿、佇まいが美しいのだ。
 
世間で流行りの美魔女の男性版、美魔王?というのがふさわしいであろうか。
その美しさに心を奪われてしまうほどだ。
 
ふとしたときに額にかかる髪をかきあげたり、腰に手を当てる仕草もとてもセクシーだ。
こんなセクシーなオジサンを私は他に知らない。
 
そう、ここまで語ればもう改めて説明する必要もないことだが、齢40にして私はB’zの稲葉さんに恋をしてしまったのだ。
 
ライブ配信の時間帯にTwitterでB’zの配信ライブに関連するハッシュタグが毎週トレンドの一位になり、多くのファンの熱狂的なtweetを目にしたので恋に落ちたのは私だけではなく、日本の何万人、何十万人という単位であろう。
 
私にとっては小学校の校内放送での出会いから30年越しの恋だ。
当時は流行っているなぁとしか思っていなかったのだが、30年経って改めて楽曲を聴くとその素晴らしさがよくわかる。
 
特に、子供の頃は理解することができなかった稲葉さんの歌詞は、大人になった今、苦い恋愛も経験してきた今になって歌詞を聞くと心に染みるものが多い。
許されざる恋なんじゃないかということを匂わせる歌詞や、恋する男の切ない心情を歌うものもあり、優しく心の傷を撫でられているような感傷的な気持ちになる。
 
そんな忘れてしまっていた感傷を思い起こされて、私は心地よく戸惑っているのだ。
 
そこで私は皆さんにおすすめしたい。特に恋心を忘れてしまっているであろう40代以上の方。
まずはYouTubeに公式チャンネルがあるのでB’zの楽曲を、映像を観て欲しい。
 
きっと、恋心を思い出させ、心を揺さぶられる衝動があるだろうから。
 
 
 
 
***

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2020-11-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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