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子どもの人間関係は、質より量!? 〜ある一人の友だちに救われて〜


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記事:岡部 みほ(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
最近私の耳に、嫌というほど入ってくる言葉がある。
『子ども時代の人間関係は、質より量』
 
きっと自分が気にしていることだから、目に、耳に、入ってくるのだろう。
本を読んでもYouTubeを見ても、なぜかその言葉だけが浮き上がって見えてしまうのである。
 
保育士をしている私は、”おともだち”の偉大さをよく知っている。
嬉しい気持ちも、楽しい気持ちも、悲しい気持ちも、羨ましい気持ちも……たくさんのことを教えてくれるのは、お友だちであると、私は思っている。(もちろん先生は偉大!!!)
 
幼児期は、たくさんのお友だちと触れ合って、いろんな考えに触れて、自分というものを形成していく、そんな大切な時代なのである。
 
 
……そう、そんな大切な時代の真っ只中を突っ走る、四歳になった我が息子。
 
彼は、お家で、妹と喧嘩をしながら、生活をしている。
 
 
これが、「子ども時代の人間関係は、質より量」という言葉に頭が支配されてしまう要因だった。
 
私は、一人目の育休中に二人目の産休に入ったので、かれこれ育休歴4年を超えた。
 
私が住んでいる市は、育休中に子どもを保育園に預けることはできない。
かと言って幼稚園では、途中で復帰になってしまい、保育園に転園となるため中途半端……
ということで、色々悩んだ結果、上の子は四歳児クラスから保育園に預ける、いわゆる二年保育という選択をすることにした。
 
性格的には大人しい方なので、まぁ家でも見れる。
でもやっぱりたくさんのお友だちと関わって欲しい……
そんな思いから、青空自主保育に通わせてみたり、同い年くらいの子が通っていそうな体操教室や英語教室を調べてみたりした。
 
しかし私の思い描いているものとは違っていた。
結局、時々一時預かりは利用しているものの、習い事もせずほぼ家庭保育をしている。
 
内弁慶で、引っ込み思案。
同い年くらいの子が近くにいると怯んでしまったり時には泣き出してしまったりすることもある我が子。
 
そんな息子の性格も知っている知り合いの先生から何気なく放たれた、「今あまり二年保育って聞かないよねぇ……」という言葉は、グサリと私の胸に突き刺さった。
暗に、早く集団生活に入れて慣れさせた方がいいと言われているんだ……
息子の性格では二年保育は厳しいと言われているんだ……
私が育休をさっさと切り上げて復帰して保育園に入れるのが息子のためなんだ……
厄介なネガティブモードが発動した瞬間だった。
 
 
数日ネガティブモードを引きずったある日のこと、ネガティブモンスターに救世主が現れたのであった。
 
数ヶ月前まで育休仲間であったKちゃん。
彼女が仕事復帰をする前までは、ことあるごとに遊んでいた。
内弁慶な息子だけれど、小さい時から遊びなれているのもあって、Kちゃんの息子であるKくんのことはとにかく大好きだった。
 
ひょんなきっかけで、久しぶりに会えることになった。
集合場所はもちろん、遊び慣れたあの公園。
 
久しぶりに会ったにも関わらず、子どもたちは二人で公園を走り回っている。
いつもは「ママも一緒に来て〜」の息子だが、
「ママは来なくていいから。Kくんと遊んでるからね!」
と、川で葉っぱを釣って遊んでいる。
 
なんといい笑顔なんだろう。
 
来ないでと言われても、ついシャッターを切る手が止まらない。
 
 
 
その時、ふと思った。
 
発達過程的に、とか、教育的に、とかいろいろ言われてることはあるけれど。
もちろんそれはそれで正しいのだと思うのだけど。
 
その子自身の育ちをしっかり見つめ、考え、受け止めているのであれば、
どこでどんなふうに育っても、いいのではないかと。
 
今現在、たくさんのお友だちと関わることができる場所はないけれど、
Kくんとあんなにいい笑顔で笑い合える。
 
そんな友だちが一人でもいてくれる。
 
思えば、青空自主保育だって、はじめは全然輪に入れなかったけど、少しずついい笑顔を見せてくれていた。今は私の都合でいけなくなってしまったけれど、最後は大好きなお友だちや遊びも見つけられた。
 
これから長い人生。
 
たった一年や二年、集団生活が長かろうと短かろうと、きっとそんなに大きく変わることはないさ。
 
その子はその子のペースで、成長しているのだから。
 
子育てをしていると、小さいことがすっごく気になるけれど(渦中にいるとおおきなこと、なのですが……)、1年後、その悩みは大抵忘れてる。あぁそんなこともあったよねーって、笑ってる。
 
そういうことの方が多い気がする。
 
子どもも大人も、毎日、少しずつ、成長してるから。
 
もっともっと、広い視野で、長い目線で、子どもの成長を捉えていこう。
子どものことを、信じよう。
 
いろんなアドバイスに心が揺れ動くこともあるけれど。
揺れ動いたっていい。
 
それだけ子どものことを考えている証拠だから。
 
揺れ動いて、悩んで、自分の答えを見つけよう。
子どものことを一生懸命考えて出した答え、それこそが正解。
 
子育ては、100人いたら100通りの方法がある。
 
正解は、自分にしかわからない。
 
自分の選んだ道が、きっと、正解。
 
 
 
迷って、悩んで、泣いて、笑って、家族が笑顔でいられる道、進んでいこう。
回り道をしても、戻っても、立ち止まっても、きっと一年後には、笑えるはずだから。

 
 
 
 
***
 
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2022-07-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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