メディアグランプリ

家族という「蛮族」たちに囲まれて!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:西部直樹(ライティング・ゼミ)

ドアがいささか乱暴に叩かれる。
朝の一時を過ごす小部屋のドアだ。
わたしが答えるまもなく、ドアが開けられる。
「なに!」
わたしは周章狼狽する。
わたしの下半身はむき出しなのだ。

小学生の娘は、わたしの下半身に侮蔑的一瞥をして、問うてくる。
「フン! 父が買ってきたココナッツサブレ、食べていい?」
わたしは嘆息気味に答える。
「ああ、いいよ」

娘は、律儀に確認をしてくる。
わたしが茶請けに買ってきた菓子の類、それを食べたくなった時には、一応所有権を有すると目されるわたしに確認をとるのである。
朝食後でも、おやつでも、夕食後でも。
わたしは家にいれば、直接聞いてくる。
出かけている時、出張の時は、電話であるいはLINEで聞いてくるのである。
黙って食べても、叱ることはないのに。

リスクコントロールに長けているのかもしれない、良く思えば。
が、いつでもどこでも訊いてくる。
わたしがトイレに入っていても、
出張先のホテルで仮眠をとっていても。

やれやれ。

手を洗いリビング・ダイニングに行くと
娘は、食後のデザートにココナッツサブレを食べている。

息子は、わたしが密かにとっておいたミニクリームパンを勝手に食べていた。
なんで、食べているのだ! 食い物の恨みは親子の情をも超える!
「まあ、まだあるからさ、全部は食べてはいないよ」と、悪びれたようすもない。
そして、5個入りミニクリームパンの袋を投げてくる。袋の中にはミニクリームパンが一つあった。
おいおい!

妻は、食べ終わったブランのパンケーキ(1個あたり糖質6.4g)の空き袋をさして、
「食べちゃった、よかった?」と事後承諾を求めてくる。

いつものことだ。

息子は学校に行くまで、ウロウロとしている。
事前の準備が苦手なのだ。苦手というか、しない。
全くしない。
業を煮やして、妻とわたしが、前日の夜、寝る前に
「いい加減に、準備しなさいよ」と、叱る。
「やったよ!」とキレ気味に息子は返してくる。
やったなら、いいよ、と思うのだが、
朝になり、出かける頃には、やっぱり何かをさがして、ウロウロとしている。
しばらくして、やっと出ていったかと思うと、すぐさま帰ってくる。
なにやら忘れたらしい。
それ見たことかと、妻とわたしが叱る。
叱ってもやらないから、怒鳴る。あきれる。諦める。である。
いつ息子は、出かける前の準備というものをできるようになるのだろう。

ふう、やれやれ。

兄がウロウロなら、娘は、サッサである。
前日の夜に明日の授業の準備をし、ランドセルに詰め、鉛筆も削り忘れない。
夜、ラブコメドラマを見ながら、笑っていると、娘が寄ってきていうのだ。
「音読を聞いて」と。
いや、今ドラマ見てるから、といっても取り合わず、わたし傍らで国語の教科書を音読しはじめる。
音読し、それを家族の人がチェックシートに書き込む、というのが宿題の一つなのだ。
娘は律儀に宿題をこなすのである。
たぶん要領のいい子などは、親にチェックシートだけ書いておいて、と頼んだりするだろう。音読はしないで。
娘は、手を抜かない。笑える場面の傍らで小泉八雲の「怪談」の音読が聞こえてくるのである。
何とかしてくれ。

子どもたちが学校へなんとか行ったところで、わたしも仕事でかけよう。

出かける前に、ひと言声をかける。
2階のリビング・ダイニングにいる妻に、
「いってくるよ」と。
すると、妻は
「ねえ、あのさあ、肉がなくなったんだけど、近くのスーパーが安いんだけど、でも、鶏なら、胸肉がいいでしょ」と今日の買い物の相談しかけてくる。
いや、もう、出ないと間に合わないから……

やれやれ。

夕刻、たまには家族で食事をと、近くのファミレスに出かけた。
4人はそれぞれ違うものを注文する。
わたしはヒレカツを、妻は唐揚げを、娘はあまだれ唐揚げを、息子はハンバーグ大を。
わたしが切り分けられたヒレカツを口に運ぼうとすると、
妻は、一口ちょうだいと手を伸ばしてくる。
仕方なく、端っこの一切れを渡す。
代わりに唐揚げ半個をもらう。
娘も食べたいと、あまだれ唐揚げの半分を寄越す。
息子も、これ美味しいよと、ハンバーグを切り分けてわたしの皿に入れてくる。
ヒレカツはこの物々交換で1/3が消滅した……。
妻も、娘も、息子も、ちょっと味見が好きだ。
わたしは、それはしたくないのだ。
ヒレカツを心ゆくまで、最後まで味わいたかった。

やれやれ。

時々、出かける前にウロウロとしている息子に言う。
オレは、おまえをそんな風に生んだ覚えはないぞ。
息子は間髪を入れずに返してくる。
だから、オレもあんたから生まれた記憶ないから。

確かに……。わたしは息子を生めない……。

時々、いちいち確認してくる娘に言う
生真面目、几帳面なのは父に似ているな。
娘は間髪を入れずに返してくる。
何、それ、キモ!

いや、そういっても親子だから。

時々妻に言う。
だから、さ、これから出かける、靴を履くよ、という時に話しはじめるのやめてくれる。
妻は間髪を入れずに返してくる。
なに言っているの、あなたはなかなか捕まらないし、
家にいないし、
何かというと池袋に行くし、
福岡にも行くし
大阪にも行くし
本ばかり買っているし
……(以下略、わたしの発言の2~30倍返ってきた)

やれやれ……やれやれ

夜、仕事を終えた、寝よう、と寝室に向かう。

我が家では、一つの部屋で家族全員が寝る。
いまだに川の字で寝ているのだ。一本多いけど。

寝室では、
端っこで息子が左の腹を下に、横を向いて寝ていた。
息子の隣で、妻が左の腹を下に、横を向いて寝ていた。
妻の隣で、娘が左の腹を下に、横を向いて寝ていた。
さて、わたしは、左の腹を下に、横を向いて寝ることにしよう。

***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2016-11-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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