リーディング・ハイ

こんな本読んでるなんて、恥ずかしくて人には言えないけれど ≪リーディング・ハイ≫


記事:野呂

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こちらは、5月30日に
天狼院書店公式メールマガジン無料版
『週刊READING LIFE』で、配信された記事です。

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こんな本読んでるなんて、恥ずかしくて、人には言えない。

先日何気なく本屋を歩いていたら、その本が目に飛び込んできたのだ。

普段なら何事もなかったかのようにスルーしていたかもしれないけれど、
あまり人のいない本屋だったから、と思い切って手を伸ばし、パラパラめくってみる。

時間もないし、そろそろやめよう、と思いつつ、
ページをめくる手を止められない。

もう文章にくぎ付け。

ページいっぱいに広がる、大きな、過激な文字たちが、
次々目に飛び込んできて、
そこで感じる快感をまた得ようと、
本をいったん閉じるということができない。

これは買いだ。

買おうと決めているのに、
あとちょっと、もうあとちょっと……
と、「あとちょっと」が「ちょっと」じゃ済まない。

こんなのに釘付けになっている姿、
絶対知っている人に見られたくないな……

ああもう、本当にそろそろ行かなくちゃ。

と、泣く泣く閉じて、
レジに持っていたその本とは……

 

 

 

 

 

 

 

『「あたりまえ」から はじめなさい』(千田琢哉 星海社新書)

 

 

何が恥ずかしいって、

ここには、本当に、当たり前のことしか書いていないんです。
「幼稚園の頃に砂場で学んだ」ようなことばかり。

あいさつをする
しめきりを守る
5分前集合をする
約束を守る

いやいや(笑)と笑って、馬鹿にするところだった。

でも、この本の始まりはこうだ。

 

「アゴマッチョ人生に、別れを告げよう」

 

アゴマッチョ……?

見慣れないカタカナが並ぶ。

「アゴマッチョ人間」とは、
「語ることだけしか取り柄のない、アゴの筋肉だけはやたら発達した」人間のことだそうだ。

 

この「アゴマッチョ」という言葉が、刺さる刺さる。

さっき一瞬馬鹿にしかけた、小学校の教室の掲示物みたいな文句。

 

「不思議なことに、大人になるとほとんどの人はそれができなくなる

自分からあいさつできる人は少ないし、
職場では人の嫌がることばかり平気でやっている。

電車に乗る順番を守れない人や、
待ち合わせの時間に遅刻する人は多い。

「ありがとう」「ごめんなさい」が言えない大人は珍しくも何ともない」

 

「英語の勉強の前に、きちんとあいさつをしよう。
ロジカルシンキングを学ぶ前に、口約束を守ろう。
世界平和を熱く語る前に、今隣にいる人を笑わせよう。

断言してもいい。

あたりまえのことを、あたりまえにできるようになるだけで、
あなたは突出できる。」

 

こんな本に釘付けになっているなんて、恥ずかしい。
だって、こんなにも当たり前で、幼稚園生にもわかるようなことが、
出来ていないということの証明だから。

ページをめくる手を止められなかったのは、
次々出てくる、「あたりまえ」の重要性を、
理解できていなかったことの裏返しだから。

 

「あいさつのできないものは
どんなに才能があっても必ず干される。
誰にも応援されず、実力を広めてもらえないからだ。
あいさつは100%自分から先にすることだ」

 

「遅刻する人は、たいてい組織の底辺層の貧しい人だ。
仕事の遅れ、作業の遅れは、遅刻が象徴しているからだ。
集合時間の5分前には到着しよう。
集合時間に到着する順番は、出世する順番と同じだ」

 

「「近々、飯でも行きましょう」こんな小さな約束でも
守れない大人はゴマンといる。
「あの人は信頼できる」というのは
口約束を守る人のことだ。口約束にこそ命をかけよう。」

 

これらは「職場の10の「あたりまえ」」からの抜粋である。

おそらく、職場で、
「あいさつしなさい」とか、「遅刻するな」とか、
こんな当たり前のことで叱られたら少しカチンとくるだろう。
「わかってるよ、でも仕方なかった」「子どもじゃないし!」と。

しかし、本なら、反発する対象がいないから、著者を嫌いになっても仕方ないから、
「ああ、出来てないな、これも出来てないな」と自分をまっすぐ見つめることができる。

私のような、図体と態度ばかり大きくて、中身は大人になり切れていない大人が、
傲慢になってしまいがちなところにグサリと刺さるような言葉が、
この本には散りばめられている。
グサリと刺しつつも、大人になり切れていない子どもの心を折ってしまうのではなくて、
ちゃんと大人になれるように、「考え方」「捉え方」を少し前向きにシフトしてくれる。

 

「職場の10の「あたりまえ」」以外にも、
人間関係、お金、勉強と情報、人生についての「あたりまえ」10か条が解説されている。

こんな、今更と思うような「あたりまえ」について読んでいるなんて、とっても恥ずかしい。
でも、その「あたりまえ」が出来ていないことに気づいていないことの方が、おそらく、もっとずっと恥ずかしい。

ちょっとでも心に引っかかったものがある方は、
少しの羞恥心を捨てて、この本を開いてみることをお勧めします。

 

 

『「あたりまえ」から はじめなさい』(千田琢哉 星海社新書)

 

 

さらば、「アゴマッチョ人生」。

 

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2016-05-31 | Posted in リーディング・ハイ, 記事

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