天狼院通信

「熟達した童心」と「若き老成」に学ぶ《天狼院通信》

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ほんの一時間ほど前の話でございます。

池袋の寿司屋にて、天狼院書店の将来に関するとてもとても重要なさし飲みというか、打ち合わせがあって、この業界のトップのクリエーターの方ととあるスペシャルなプロジェクトについて盛り上がっていたら、あっという間に21時を回っていたんですね。

「いかん! 行かねば!」

と、猛ダッシュでございます。

それというのも、今ヒットしていて、僕も販売戦略でお手伝いさせて頂いている、『社長は少しバカがいい。』(WAVE出版)の著者であり、エステーの会長(CEO)でもある鈴木喬さんにお会いできるチャンスが今日あったからでございます。

池袋のリブロさんで講演会があって、それが終わった後、鈴木会長にご紹介いただけるというお計らいでございました。

時計は、すでに、21:15を回っておりました。

もう帰ったかも知れない!

と、ダッシュで向かうと、「あ、三浦さん!」とよく知っている各社の編集の方々とすれ違い、けれども、時間がなかったので「あ、どうも!」で走り去り、会場に向かうと、ちょうど講演が終わって食事会の会場へと移動するご一行と会うことになったのでございます。

「とりあえず、食事会の会場まで歩きましょう」、ということで、僕もなぜかご一行の中に入り、「とりあえず、注文とってから会長にご紹介します」、ということで、食事会の会場の個室まで同行させてもらい、「とりあえず、シャンパンで乾杯しましょう」ということで、僕の前にもグラスが回ってきて、気づけば、鈴木会長の隣で僕はシャンパンでの乾杯の輪の中に入っているという。

なんというか、我ながら、ちゃっかりしているなと笑。

あのミゲルくんのCMを手がけた鹿毛さんからの紹介で、鈴木会長もこの天狼院のブログも読んでいただいていたらしく「仙台からベストセラーを出そう」というプロジェクトをご存知で、「ああ、あのブログの!」と握手。

あの優しい笑顔に、くらくらしながらも、しっかりと握手させていただきました。

その個室には、もうひとかた、この業界では知らない人はいない、あのミリオンセラーも、また別のミリオンセラーも仕掛けたという伝説のPR戦略家であるH女史がおいでで、僕が書店をやりたいのだ、店頭プロモーションをやっているのだと言うと、「ちょっとお聞きしていいかしら」と質問の連発。その質問が、書店や営業の真髄をついているものだったので、やはり、すごい方だなと感動し、なぜか、僕も書店について語りと、大変貴重な経験をさせていただきました。

「池袋に書店、作りたいんです」

と僕がいうと、鈴木会長が、

「ああ、だったら、行くよ。できたら、教えて」

「ええ、ぜひ!」

と、またがっちり握手。

僕は早々に退散しなければいけなかったので、お暇を告げると、「これからもよろしく」と鈴木会長とまた三度握手。

なんというか、僕も様々なスペシャルな方々とご一緒させて頂いているんですけれども、「本物の人物」だと勝手に僕が尊敬している人の多くは、皆さん、穏やかで、謙虚で、それでどこかに童心を残しているものです。こう言っては失礼かもしれませんが、鈴木会長の笑顔は、まるでその部分だけが幼少期にタイプスリップかのように、童心に溢れたものですし、吉祥寺小ざさの稲垣社長も、『赤毛のアン』の話をされるときは、まるで少女時代に戻られたかのように話されるのです。

また、102歳まで生きた伝説のカメラマン熊谷元一さんも、まるで少年のように亡くなる直前まで新しい本のことを夢想しておられ、やはり、そういった方々はステキだなと素直に思うのです。

もしかしたら、何事か大きなことを成し遂げる方というのは、おいくつになられても、こういった童心を色濃く残されている方なのかもしれません。あるいは、その逆で、童心のままに夢中になって好きなことに打ちこんでいるうちに、気づけば、人が追いつけない高みに登っていたということなのかもしれません。

かくありたし、と僕も思うのです。そして、この方々を見ていると、歳を重ねることもまた素敵なことなのだと思えるのでございます。

 

昨日は、昨日で、素晴らしい体験をさせていただきました。

今日とは、真逆の話になるかと思いますが、今度神保町にできるEDITORYという「場」に集結している若い才能たちの話でございます。

そのビルのオーナー、安富さんとの縁で、僕はまったく別の切り口から関わらせていただくことになったのですが、今ちょうど雑誌『BRUTUS』でも特集されている「ツクルバ」のメンバーがこれまた面白い!

社長の中村さんを中心として、二十代後半のメンバーなのですが、一つ上の僕らの世代と全く違って、いい意味で「老成」しているように見受けられました。

とても、才能があって、自分たちがやること、自分たちがやってきたことに、静かながらも潔い「自負」があって、また堂々としているので、聞いているこちらも実に気持ちがいい。頼もしく思えるのです。

それは、ちょうど、去年、最年少で東証一部上場したリブセンスの社長、村上さんのトークをお聞きした時も感じたことだったんですけど、しっかりと地に足がついているんですね。

どういうことかと言うと、僕らよりも上の年代の多くの人は、なるべく「リスク」をかけずに、自分を「ブランディング」することに重きを置く方向へと志向するように思います。つまり、一人社長で、本やセミナーで「パーソナル・ブランディング」をして、自分の価値をいかに最大化するか、ということに注力します。その成功のバロメーターが、マスメディアへの露出ということになるのですが、若い年代は、どうもそれには重きを置いていないように思えるのです。

彼らが狙っていることは、もっともっと大きなことです。

すなわち、自ら「リスク」を負って、しっかりと会社を大きくし、雇用を拡大しながらも、自由な働き方、自由な連携を通して、自分たちがやりたいことを実現していこうとしている。

それは実に成熟したやり方で、同時に新しい方法論であり、その上彼らは考え方もしっかりしていて、目指すところが極めて高い。

 

エステーの鈴木会長の「熟達した童心」に大きな魅力を覚え、逆に、ツクルバの中村さんたちの「若い老成」に果てしない可能性を覚えるのです。

どちらも、これからの日本にとって欠かせないファクターであり、僕はこういう方々が活躍するのであれば、これからの日本は彼らがアクターとして存分に演じる「舞台」として実に面白くなるのではないかと思うのです。

 

さて、ここまで、他人事のように書いて来ましたが、僕も挑戦者のひとりでございます。

今日打ち合わせしたトップのクリエーターの方にも、

 

「三浦さんには、若い人たちに感心して落ち着いてもらっては困る。もっともっと暴れてもらわないと」

 

というようなことを言っていただきましたが、「心・配・御・無・用」でございます笑。

誰よりもフルスロットルで、僕しかできないことを、ひとつひとつ実現していこうと思っております。

 

また、人生の先輩、後輩に関わらず、日々、優れた方々から、大いに学んでいければと思っております。

惚れた方々に学ぶことは、決して悔しいことではなく、むしろ幸せなことなのだと思います。

 

それにしても、天狼院書店は、面白いことになると思います。

誰よりも、僕が楽しみで仕方がありません笑。

 

乞うご期待でございます。

 


2013-04-03 | Posted in 天狼院通信, 記事

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