雑誌のライターになるチャンスをものにできなかった私が、もう一度、恋をしたいのは……。「人生を変える」雑誌『READING LIFE』予約受付開始!《2017年6月17日(土)発売/東京・福岡・京都店舗予約・通販申し込みページ》
記事:中村 美香
「私の書いた記事も載っているので、ぜひ、読んでください!」
そう言って、今、私は、この告知文を書くはずだった。はずだったのに……。
雑誌『READING LIFE』が作られる!
それを知ったのは、今年2月の初めの頃だったと思う。
確か、ライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースのゼミが始まる前に、天狼院書店の店主の三浦さんが、ホワイトボードでなにやらを計算し、決まったようだった!
しかも、私も通うライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースの受講生も、ライターとして記事を載せるチャンスがあると知り、ワクワクした。
“コンセプトは「人生を変える雑誌」”
店主であり、編集長である三浦さんが、構想しているビジョンを語ってくれた。
初めてそれを聞いた時には、全てを正確には理解できなかったけれど、直感的にこれはすごいことになるぞ! と、感じた。
その「人生を変える」という雑誌の片隅にでも、私の書いた記事を載せてもらえることができたら、私の人生もきっと変わるんじゃないか! と、胸が躍った。
第1特集 本の再定義
第2特集 博多美人特集
第3特集 京都特集
そう発表されて、福岡天狼院で、ライティング・ゼミ・プロフェッショナルコース受講している仲間の多くは、第2特集の記事を書くように、三浦さんから、直々に、依頼されていた。
いいな……
福岡、博多に縁のない私には、この特集に合った記事を書く適性はない。
そうかといって、第3特集の京都についても、記事を書くほど詳しくない。
本の再定義については、三浦さんの世界観があるはずだ。
ライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースの受講生は、ライターとして参加できるチャンスはあると言われたものの、なかなか、それを掴めずにいた。
それでも、なにかできることはないかと思い、雑誌作りに関わりながら、『雑誌のいろは』を学べるという編集会議に、参加することにした。
「なんか面白いこと思いついた人いない?」
集まったスタッフや天狼院書店のお客さんたちに向かってそう投げかける、誰よりもワクワクしている三浦さんを中心に、会議は進められた。
よくよく話を聞くと、特集以外にも、提案した企画が面白ければ、記事を書けるチャンスがあると言う。
3つの特集に対して、私は、なんの知識も持ち合わせておらず、目立った適性もなかったので、残念ながら、やはり、声はかけてもらえなかった。
それならば、面白いと思ってもらえる企画を考えてみよう!
私が面白いと思っても、三浦さんやスタッフさんに面白いって思ってもらえるかな……
否定されることが、とても不安だった。
だけど、どうしても、記事を載せてもらいたくて、思いきって3つ発表してみた。
「それ、面白いね! 採用!」
3つ発表した企画のうち、2つに、そう言ってもらった!
やったー! 発表した甲斐があった!
本当は、飛び上がりたいほど嬉しかったけれど、我慢した。
だけど、続けて、こう言われた。
「まあ、記事を読んでみないとわからないから、とりあえず書いてみて」
確かに……。
まだ、あくまでも案だ!
私は、夢中で記事を書いた。
精一杯努力した……つもりだった。
結果的に、2つの記事を書き、2つとも見送りになった。
雑誌の全体のテーマに合わないという理由だった。
最もだった。
確かに、他の特集や、特集以外の記事とのバランスは悪かった。
だけど、やはり、ショックだった。
「まだ、もし、我こそはと思う人がいたら、企画出してくださいね! まだ、間に合いますよ!」
非情にも、そう、アナウンスされて、ああ、結局私の記事は面白くなかったんだなと悟った。
もう一度だけ、挑戦してみようと、ある記事を書いて提案してみた。
なかなか、三浦さんも、スタッフさんも、忙しくて見てもらえなかったけれど、ようやく、見てもらった結果、それも見送りになった。
やはり、テーマに合わないという理由だった。
けれど、それをもひっくりかえせるくらいの面白さがなかったというのが真実だと感じた。
私と違って、同じライティング・ゼミ・プロフェショナルコースの仲間には、三浦さんの依頼に応えて、納得の記事を書いている人もいたし、私と同じように、企画を出して通った仲間も、面白い記事に仕上げていた。
「書いてよ」と言われる人。
「書きたい」と手を挙げても、採用されない人。
ふたつの間の溝を感じ、悲しかった。情けなかった。
鼻息ばかり荒く、意気揚々と編集会議に参加していた私は、居場所を失くしてしまった。
私の記事が載ろうが載るまいが、そんなこと、誰も気にしていないと知りながらも、だんだんと編集会議に参加することがつらくなり、欠席するようになった。
いや、本当は、店舗には行っていなかったけれど、欠席はしていなくて、こっそり、動画は見ていたのだ。
悔しくてたまらなかったけれど、それ以上に、雑誌『READING LIFE』のことが気になって仕方がなかったから……。
自分が書いた記事が載る可能性を失くし、意気消沈してしまった私は、編集会議に居ながらにして、いつのまにか傍観者となっていた。
だけど、今、振り返ってみると、それは、一読者としては、あまりにも特別な体験をしていたということにもなる!
三浦さんを初め、スタッフ、そして、お客さんのみんなが、最高に面白いものを求めて、妥協することなく、作業を進めていた。
基本的に、お客さんは、記事を書く人が多かったけれど、中には、写真を撮ることを頼まれる人もいた。
今年のGWの5月5日・6日に、スタジオ天狼院で開催された演劇「十八歳の処女だったわたしが同じ年の男子に授乳していた日々について」をご覧になった方も多いと思う。
その原作も、この雑誌『READING LIFE』に載っているのだけれども、それを書いたのも、演劇の主演も、演出も、ライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースのある女性なのだ。
この記事と一緒に載せる写真を撮るということで、写真の構図のセンスが抜群にいいと評判の、これまたライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースのある女性が、わざわざイメージに合う写真を取りに行ったのだ。
「十八歳の処女だったわたしが同じ年の男子に授乳していた日々について」というイメージってなんだろう?
それをどう表現するんだろう?
同じ編集部に居ながら、単なるファンになっていた私にとって、その写真が気になって仕方がなかった。
それが、編集会議中に、送られてきた衝撃といったら、なかった。
その写真を見て、みんな、一瞬、息を呑んだ。
「わー! これはすごい!」
ほんの少しの静寂の後、編集会議をやっていた店が湧いた。
おそらく、ひとりひとりの中で、彼女たちの覚悟を感じられた瞬間だった。
編集会議に参加したといっても、最終的には、三浦さんとスタッフさんが中心になって作業されているので、その全体像は、今もってミステリアスだったりする。
わずかに、チラ見できたものからの感想は、わかりやすく受け取りやすい。知性がくすぐられると同時に、本能に働きかけてくる。1ページごとに余韻を楽しみたくなる。
最高のものを読者の方に届けよう!
そう言って、決して妥協しなかったスタッフたち。
通常業務と並行して、全力で制作に勤しんでいた姿が、とても近くに感じられたのは、編集会議に参加したからだと思う。
この雑誌が「人生を変える雑誌」という理由。
制作者と、読者の、その中間で、それは、なんなのだろうと考えてみる。
天狼院書店のライティング・ゼミに出合って、もうすでに、私の人生は変わり始めている。
書くことが好きということから、三浦さんの告知文を見て、ライティング・ゼミを受講することに決めた。
それから、毎週2000字の記事を書き、投稿した。
運よく、ライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースができて、試験を受け、運よく受かって、それから毎週5000字の記事を書き続けている。
本屋であって、ただの本屋でない天狼院書店。
「なりたい姿」「ありたい自分」へのサポートをしてくれる魔法の書店。
すっかり忘れていた「夢」を「目標」と言えるように、背中を押してくれたライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースの空気感。
その天狼院書店、そのもののように、もしかすると、この雑誌『READING LIFE』の1ページ、1ページには、読んだ人を驚かせたい、笑顔にしたい、ドキドキさせたいという作り手のメッセージが詰まっているから、「人生を変えたい」と思っている人の背中を押すチカラがあるのではないかを感じる。
本当の意味で、この本と出合った人の人生がどう変わるかなんて、わからないけれど、少なくとも、このページ分、未来への扉の取っ手があって、それを開けると、まだ出会ったことのない自分に出会えるチャンスがあると思うのだ。
そして、制作者である、スタッフや、ライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースのライターの人生もきっと変わると思う。
多くの人の目に触れて、もしかしたら、執筆依頼が来るのかもしれない。
それが、とても、羨ましくて、悔しくてたまらない……。
そう言った意味では、本当は、この雑誌があまり売れなければいいなと思う。
同じく机を並べていた仲間のチャンスでもあると同時に、次号以降のライター候補のライバルが増えてしまう可能性もあるからだ。
もしも、この雑誌を買った人が、自分こそ、次の雑誌に記事を載せるチャンスを手にしたいと思ったら、まずは、きっと、ライティング・ゼミを受講するだろう。
そして、きっとその人は、とてもいい記事を書くから、4か月後には、ライティング・ゼミ・プロフェッショナルコースの入試を受けて、中に入ってくるだろう。
そうしたら、その人と一緒に、面白い記事を書くことを目標に、切磋琢磨しなければならないのだ!
このチャンスは、絶対に知られたくない!
ライバルを増やしたくない……。
だけど、そんな、私の思いにお構いなしに、もうすぐ、雑誌『READING LIFE』は発売される。
風景の写真もあれば、セクシーな写真も満載。
記事もファンタジーや、エロス、禁断といったものから、職人魂といった真面目な話もたくさんある。
雑誌『READING LIFE』を手にした人が、全ての扉の取っ手を開くかどうかはわからないけれど、おそらく、一度、雑誌を手にしたら、書籍のようにじっくり向き合う類の雑誌なんじゃないかと感じる。
この本を手にして、どのように「人生が変わる」のか、それは、人の数だけ形があるんだろうと思う。
ああ、おそらく、この雑誌を手にして、私は、号泣するだろう。
自分の記事が載らなかった悔し涙を流しながら、仲間への嫉妬心を感じるだろう。
それと、ともに、編集部員として、その制作の過程に立ち会えたことを喜ぶ涙をも流しながら、多くの人へ届いたであろう、雑誌のチカラに感動するかもしれない。
今、まだ、予測できない、一読者として、どんな感動をもらえるのだろうかという楽しみも実はある。
なんだろう。告知分のはずが、私の、この雑誌『READING LIFE』との失恋話になってしまった。
制作者としては、雑誌『READING LIFE』に失恋してしまったけれど、せめて、一読者として、もう一度、恋をしようと思う。
いやあ、本当に、悔しい。
なぜ、目の前にあったチャンスを掴めなかったのだろう。
テーマに合わないという理由だけで、いや、それだけではないけれど、関われなかった雑誌。
これが、これから、絶賛されればされるほど、私は、苦渋の味わうことになるんだろう。
もっと、引き出しを増やしたい!
もっと、いい記事を書けるようになりたい!
もっと、面白い企画を思いつけるようになりたい!
もっと、読者が求めているものを書けるようになりたい!
あ、今、気がついた。
私は、成果物には関われなかったけれど、この雑誌が存在するおかげで、自分の承認欲求を認識し、もっと成長したいという気持ちを持つことができ、逆説的ではあるものの、人生が変わり始めているのかもしれない。
「こんなに頑張ったんだ! なんて言っても、そんなの全く意味はない。すべては結果だ!」
ゼミの中で三浦さんが、言っていた言葉が思い出される。
必ずや、次号に、記事が載せてもらえるように腕を磨きたい!
【雑誌『READING LIFE』予約する際の注意と通信販売について】
いつもありがとうございます。雑誌『READING LIFE』副編集長の川代でございます。
『READING LIFE』は3,000部作りますが、発売日にお渡しできる分の数に限りがございます。確実に手に入れたい方はご予約をおすすめ致します。初回限定特典として、ご予約先着順にて、雑誌『READING LIFE創刊号』(2160円相当)を差し上げます。この創刊号のお渡しは、なくなり次第終了となります。ご了承ください。
また、万が一予約が殺到した場合、予約順でのお渡しとなりますのでご了承くださいませ。
店頭、お電話、メール、下の問い合わせフォーム、Facebookメッセージなど、あらゆる方法で予約受付致します。
雑誌『READING LIFE2017夏号』2,000円+税
6月17日(土)19時から東京天狼院、福岡天狼院、京都天狼院各店にて発売開始・予約順のお渡し
今回は通信販売も同時に受付開始します。通販での受付も予約受付順の発送となります。PayPalでの決済完了時間が予約受付時間となります。
通信販売の場合、送料・手数料として500円別途頂きますが、その代わりに天狼院書店でご利用頂ける「コーヒーチケット(360円相当)」をおつけしますので、店舗に来る際に、ぜひ、天狼院でご利用頂ければと思います。
通信販売分は、発売日より、予約順に順次発送致します。
《一般先行予約》*雑誌『READING LIFE創刊号』つき
雑誌『READING LIFE2017夏号』2,000円+税《通販先行予約》*雑誌『READING LIFE創刊号』つき
雑誌『READING LIFE2017夏号』2,000円+税
送料・手数料 500円(*360円相当コーヒーチケットつき)
発売日から予約順の発送
【天狼院書店へのお問い合わせ】
天狼院書店「東京天狼院」
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