道後温泉という、異世界。
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記事:近藤百合菜(チーム天狼院)
「ようこそ、いらっしゃいました」
道後温泉は”現世に繋がる異世界”だ。一度訪れたが最後、戻ってこれなくなってしまう。
道後温泉は愛媛県松山市に湧く温泉で、日本で最も古い温泉とされている。どれくらい古いかと言うと、聖徳太子も入ったことがあるくらい古い。大阪から電車で大体4,5時間くらいで到着するこの場所は、”現世に繋がる異世界”である。
“現世に繋がる異世界”と聞いて、ピンときた人がいるかもしれない。実は、この道後温泉にある道後温泉本館という建物は『千と千尋の神隠し』に出てくる「油屋」のモデルなのだ。でも、私が道後温泉を”現世に繋がる異世界”と例えたのはもっと別の理由である。
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道後温泉が現世に繋がる異世界である理由その①:
美味しい食べ物が沢山あるから。
道後温泉は、とにかく食べものが美味しい。まず手始めに、海の幸が私たちの舌を魅了する。特に、熱々のご飯に新鮮な鯛のお刺身を敷き詰めて、卵を溶いたタレをさっとかけて食べる「鯛めし」は最高だ。
愛媛といえば、みかん。みかんジュースの出る蛇口があるくらいだから、そう例えても良いだろう。そんな愛媛にある道後温泉には、美味しい”みかん”が沢山ある。例えば、みかんジェラート、みかんジュース飲み比べとか。近くのスーパーでは買えない・味わえない”みかん”は、最高だ。
「鯛めしも、みかんも、愛媛名物じゃないか!!」なんて声が聞こえて来そうだけど、極め付けに最高なのは道後温泉の名物和菓子「タルト」と「坊っちゃん団子」。 「タルト」はカステラ生地で餡を巻いてロールケーキ状にしたお菓子。「坊っちゃん団子」は、三色のお団子菓子。この2つの和菓子は、甘さ控えめで何個でもイケる。「タルト」も「坊ちゃん団子」も、複数の和菓子メーカーで作られているから、食べ比べも出来ちゃう。
つまり道後温泉には、”現世離れした異世界”のように美味しい海の幸、みかん、和菓子がぎゅっと集まっているのだ。
道後温泉が現世に繋がる異世界である理由その②:
バリエーション豊かな温泉施設があるから。
道後温泉には、無料で入れる足湯が11ヶ所もある。ドリンクを提供してくれる足湯でビールを注文するのがオススメだ。熱いお湯に足が使った状態で冷たいでくいっと飲むビールは、現世で飲むどんなビールよりも美味しい。
『千と千尋の神隠し』に出てくる「油屋」のモデルとなった道後温泉本館は120年前に建設された温泉施設だ。入浴後に利用できる休憩所では浴衣を借りて、お茶とお菓子を頂ける。気持ちの良い風が吹き抜ける休憩所は、120年前にタイムスリップしているのかと錯覚してしまう。
泊まる旅館ごとにもそれぞれ特色のある温泉に入ることが出来る。私の泊まった旅館では、屋上露天風呂を楽しむことができた。星空をぼうっと見上げながらお風呂に入るなんて、現世ではなかなか出来ないことだ。
そして、繰り返し温泉に入るうちに肌がすべすべになっている。洗い物で荒れていた手の荒れが完治してしまったほどだ。
現世離れした非日常体験をしている間に肌が綺麗になってしまうなんて、”異世界”で無ければ、あり得ないじゃないか。
道後温泉が現世に繋がる異世界である理由その③:
夜の街が風情あるから。
道後温泉は「道後ハイカラ通り」と呼ばれる商店街に、食事処、和菓子屋、お土産物屋が集まり、多くの人で盛り上がっている。(私はGWに訪れたので、特に繁盛していたと思う)でも、22時を過ぎたあたりからお店は閉まり、人通りはまばらになる。そんな時間に、外を散策してみるのだ。
粋な現代アートがあちこちに飾られていて、中にはライトアップされてるものもある。道後温泉本館もライトアップされて、暗闇にぼうっと浮かび上がりとても綺麗だ。人のいない商店街は、つい駆け出してしまいたくなる。そんな中、少しお酒をひっかけたり現実味のない話をしたりしていると、あら不思議。
“異世界”に迷い込んだようなのだ。
夜の道後温泉は、”異世界”へ我々を連れ去ってしまったのではという雰囲気を持ち合わせている。
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道後温泉は”現世に繋がる異世界”だ。その魅力に惹き込まれて、心が道後温泉から帰って来れなくなってしまう。まさに今の私がそう。
みなさんも一度、道後温泉に足を踏み入れてみてはいかがだろう。美味しい食、湧き出る温泉、不思議な雰囲気が貴方をもてなしてくれる。お一人でも、家族や恋人、親友を連れても楽しむことが出来るだろう。
ただし、帰って来れなくなっても責任は取らない、けれど。
<<終わり>>
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