チーム天狼院

扁桃炎がこんなに辛いものだなんて知らなかった。《海鈴のアイデアクリップ》


*この記事は、「ライティング・ゼミ」に参加したスタッフが書いたものです。

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天狼院書店スタッフの海鈴です。
 
扁桃炎になりました。
 
入院歴、手術歴ともにゼロ。
健康が取り柄で売っていた私ですが、ついに病魔の手にかかってしまいました。
 
原因となったきっかけも、これと言って思い当たる節もなく、ただ「そういえば、いつもよりちょっと忙しくしてたかなあ」くらい。
初めは、完全に、ふつうの風邪かと思いましたもん。
「なんだかちょっと喉がチクチクするなあ」っていうだけでした。
本当に、ただの喉からくる風邪と同じ症状でした。やけに喉がぺたっと張り付いて、乾くなあ、という印象。
「あー、風邪ひきはじめちゃったかなあ、初期段階で治さなきゃ」なんて悠長に構えていた私。
 
待ち受けていたのは、想像以上に壮絶な闘いでした。

①まず、唾が飲み込めなくなる。

夜になるにつれて、喉のチクチクがどんどん酷くなっていきました。
それが、もう、尋常じゃないくらい、痛い。「チクチク☆」なんて可愛いもんじゃない!
唾を飲もうとする度に、鋭い針で、ブスッ! と喉を直接刺されているような痛みなのです。
 
ふだんまったく「唾を飲もう」だなんて意識しなくてもできることが、喉が腫れているってだけでこうもできなくなってしまうのか……。
人間がふだん、いかに「唾が出る」という生理現象を無意識に処理しているか思い知らされるのです。ああ、なんて理にかなっているんだ、人間の身体。無意識サイコー。
 
こうなると、もう、唾を飲むのも、一世一代の決断をする時の深刻さをもっておこなわなければなりませんでした。
 
「心の準備はいい、私? いくよ? あー、やっぱやめようかな……いや、でもここで飲まないと、喉が渇いて死んでしまう……。やるんだ、私。やらなければならないのだ。今がその時である。さあ、深呼吸をして! ふーっ……。いくぞ、せーの……」
 
冗談ではなく、これくらい、心の準備が必要なのです。
そして、いざ唾を飲み込むアクションを起こしたとしても、腫れている喉を稼働させたときの痛みと言ったら、本当にすさまじい。
決して誇張ではなく、
 
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
 
と悶絶せずにはいられない、味わったことのない激痛が喉を走るのです。
 
こうして、唾も飲み込めない夜を過ごし、私はほぼ一睡もできないまま、夜は更けていき……。
いやあ、扁桃炎の何が辛かったかって、真っ先に挙げるとしたら、この刺すような喉の痛みですよ、間違いなく。
 
 

②38~40度の高熱は、汗をかけば治るものでもなかった。

高熱が出てるときの独特の感覚って、ありますよね。「あ、これ、絶対熱あるわ」ってやつ。
それが、気づいたらどっと身体中を支配してました。ハンパない倦怠感。あ、ちょっとこれ、尋常じゃないやつだぞ、って予感。
 
予想通り、計ったら38℃を超えてました。
なんででしょうね、温度計の38℃という表示を見ると、人間、何かを察するんでしょうか。頭は異様に冷静でした。
 
一瞬で布団にダイブして、水分を大量に摂取。毛布をかぶって、汗かいてせっせと風邪菌を追い出そうとします。普通の風邪なら、これでぐっすり一睡すれば、起きたころにはきれいサッパリ熱もどこかに飛んで行っているというのが定石でした。
 
が。
なぜか、いくら寝ても、扁桃炎のときの高熱は、ぜんっぜん下がらないんです。
 
そもそも、扁桃腺が腫れていると、そこからバイ菌が入りやすくなって、風邪をひきやすくなるようです。
扁桃腺の腫れが大元の原因なので、どうやら扁桃腺が治らないと、根本的な改善には至らないらしいことを知りました。
 
「寝れば治る」
そういう方法でこれまで高熱に対処してきたので、もう、「途中から寝ても治らねえじゃん……」と投げやりになりました。
寒気ひどいわ、頭痛いわ、ていうかそもそも水分取ろうにも喉痛くて飲めないわ! ちくしょう! ばかー! うええええ……と、一回幼児退化しそうにもなりました。
 
決して、安易に扁桃炎になってはいけない。扁桃炎は、人間を人間たらしめているものを破壊してしまうのである。
 
 

③倒しても倒しても終わることのない、ラスボスとの闘い。

「うそだろ? これでラスボス倒したかと思ったのに……あと残機が1の状態で、最後にもう1体、真のラスボスがいるだと?」
 
まさに、扁桃炎はこういう状態。
あれだけ苦労して倒した扁桃腺の腫れは、一度治ったかと思っても、何度も再発するんです。
 
現に、①②の話は、私の去年の出来事でして。
そう、恐れていた事態が、ついに満を持して起こってしまったのです。
 
なんと今年に入って、去年発動した左側の腫れが、もう1度悪化。一時は治まったものの、それまで無傷だった右側の扁桃腺にまでも、転移。
これで、左右両方とも、扁桃腺のスタンプラリーをコンプリートしてしまいました。
 
しかも今回は、39℃が3日くらい続くという前よりひどい悪夢の中を漂うという……。
なんだ、39℃の熱出すとかって、子供か!
いやー、本当に冗談じゃなく、幻覚見るかと思った。
 
 

④扁桃炎常習者に、決して言ってはいけない「禁句ワード」

こうして、もはや「慢性扁桃炎」になってきている私にとって、ここまでくると「あるワード」が禁句のように感じてきてならないのです。
NGワードというか、これを言ったらもう、おしまい。くるとこまでキテしまっている、というやつ。
ハリーポッターで言う、ヴォルデモート卿の扱い、みたいな。「決して奴の名を出してはいけない……」みたいな空気。
 
しかし、ここ最近かかりつけのお医者さんは、あっさりとその空気を破壊してきやがりました。
 
「山本さん、適応の話ってしましたっけ?」
 
「……いや、まだです」
 
やけにあっさりすぎないか、先生よ。
彼の笑顔に、この話題を出されるということはいよいよ本格的になってきたなあ、とうなだれる私。
 
あまりにも扁桃炎を繰り返す、つまり年に5回、高熱を出し、扁桃腺が腫れるなんてことが続くと、手術で扁桃腺を取り除いたほうがよい、と判断されるのです。
 
何よりも今、私が恐れているのが、この扁桃炎が手術沙汰になることなのです。
 
まあ、確かに、毎回高熱出して寝込んで、喉も痛くて、っていう針のムシロの上に座らせられているような状態が年に5回もあるんじゃあ、その手術の痛みを乗り越えたほうが楽になれるのかもしれません。
しかし、手術ということはですよ。
想像したくもないですが、喉の両脇、あんなに肥大した部分を、オールカットですよ。いやいやいや、無理無理無理!
そんなの大手術になるだろうし、休むってことで周りにも迷惑かけるし、費用もバカかかるんだろうなあ……。
 
やっぱり、手術沙汰にはしたくないよ、死ぬまで墓場まで持っていきたいよ、私の扁桃腺。
 
あいかわらず、口を開けると喉の通り道はほとんどないですが、大丈夫、治ってしまえばなんともないのです。安心してください、ちゃんと食べれてます。
 
ただ不安なのは、これを機に、睡眠中いびきをかくようになってないかということ、またいつ発症するかビクビクしながら生活しているということ……。
 
酷使してごめん、私の体。
もっと健康的な生活しようと思います。
そうすればきっと、ラスボスももう復活しないよね。
 
今日も、寝るときのマスクが欠かせません。
 
 
 
 

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