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チーム天狼院

今だからこそ使いまくれ!「女子大生」という期間限定ライセンス《川代ノート》


女子大生

スタッフ川代です。

あと半年で、「女子大生」というライセンスの有効期限が切れます。私がよっぽどのへまをしない限り、免許更新は絶対に出来ません。

長かった学生生活も残り半年なのかと思うと、悲しくて仕方ありません。働くのが楽しみなのはもちろんですが、やっぱり「女子大生」という特権を手放すのが、もう惜しくて惜しくて・・・。

「女子大生ってだけで大人からなめられるから嫌」という友人の声をきくこともありますが、私はそれでも女子大生っていいよなあ、と思います。たしかになめられがちなのは事実ですが、その代わりになんの遠慮もなく甘えられるからです。実際に経験のないあまちゃんなのは間違いないのですから、なめられたって当然といえば当然です。どうってことはありません。

本当に実感したのは就職活動のときでした。大学三年の初め頃で、まだ将来何をやりたいか定まっていないときに、私は色んなセミナー、勉強会、異業種交流会など、社会人の話が出来るイベントによく足を運んでいました。天狼院に出会ったのも、出版業界の方の話が聞きたくてイベントに参加したのがきっかけです。

どのイベントにも、老若男女、さまざまな職種の方が参加されていました。ほとんどはビジネスの人脈を広げるのが目的の方が多かったので、学生はほとんどいませんでした。

何がやりたいのか分からなかったし、ビジネスのこともわからないし、それに大人に混じって話せる自分カッコイイじゃん!(本音ではこれが大半)という下心ありつつで、とにかくフットワーク軽く、たくさんの社会人と話していたのですが、そういうビジネス的な交流会で、「大学三年です」というたったひと言だけで、ものすごい得をしてきたと思います。

大学生というだけで、一気にフレンドリーになってくれる人は結構多くて、社会人なら聞けないような質問を次々にしても、快く答えてくれる。
ビジネスのこと、社会のこと、なんでもそうですが、大学生なら「知らない」ことが許される。それはもともと社会人の方々が、優しい目で大学生を見てくれるからだと思います。社会人で知らなかったら「社会人のくせにこんなことも知らないのか、この人とのつながりはメリットなさそうだな」と思われるかもしれないことも、「大学生ならまあ、しょうがないか。教えてあげよう」と許してもらえる。純粋に知りたいことをなんでも聞けますし、大きな声ではなかなか言えないようなビジネスの事も、「まあ、大学生なら別に話してもいいかな」とハードルはかなりゆるみます。

私は人の話を直接聞くのが情報収集の方法としては一番好きなので、わからないことはじゃんじゃん大人に聞くようにしていますが、本当にいろんなことをわかりやすく、かみくだいて教えてくれるのは今だけだろうなあと思います。

大学生で、しかも女子となると、さらにハードルは下がります。相手が男性で、高齢の方ならとくに。それは悪く言ってしまえば「見下されている」ということになるのかもしれません。「男は働くもの、女は家庭を守るもの」という日本の保守的な価値観は、まだ無意識下にたゆたっているのかもしれない。「あのオヤジ、あたしのこと見下してむかつく!平等に扱ってよ!」と思う場面もあります。女子で学生であるというせいで、必要以上に見下されて馬鹿にされて、死ぬほど腹がたったこともあります。

でも、発想の転換です。使えるものは使えるうちに使っておいた方がいい、と思うことにしました。

「媚びる」ことは一般的にいやらしくてよくないことだと思われがちですし、上昇志向の強い女子ほど、「男に媚びるなんて最悪。フェアな生き方じゃない」とそんな自分を許せないと思います。たしかに媚びておいしいとこ取りしようと計算するのはいやらしい生き方かもしれない。人としてよくないことかもしれない。

私も就活前は「男に媚びるなんてサイテー」派だったのですが、いろんな年上の社会人の方々が情報を共有してくれて、分からないと言えば丁寧にかみ砕いて説明してくれて、応援もしてくれて、親しくしてくれる。就活のポイントも、業界の人しかわからないビジネスの仕組みも教えてくれる。私はそういう話をきくのが面白くて仕方ないのです。本よりも教科書よりもネットよりも、その情報はリアルで確実で、そしてとてつもなく面白い。

一度、こういう方法はフェアじゃないのかと不安になって、こんなにずけずけ色んなこときいてしまってすみません、と、面白い話をたくさん聞かせてくれた方に言ったことがありました。

するとその人は、
「いや、会社じゃなかなかこんなに熱心に話を聞いてくれる人はいないから、こちらこそ楽しかったよ。ありがとう」
と言っていました。

そこで私の不安はポンと抜けました。

なーんだ、私も楽しくて、あっちも楽しいなら、何も罪悪感をおぼえることなんてない!

「学生」で「女」というのは、たしかに現役で働いていらっしゃる方からすれば、下に見る対象になってしまうのかもしれません。でもそれでかわいがってもらって面白い話がきけるなら、「媚びる」とか気にしなくていいや!と思ったのです。

いずれは私も働いて、媚びたくても媚びる相手がいなくなってしまうかもしれません。だったら媚びれるうちに媚びておいても、別に罰は当たらない。

そもそも「媚びる」っていうのもただの思い込みで、話を聞かせてもらって気分がいい、話を聞いてもらって気分がいい、ならイーブンでどちらも得しているのです。何も気にする必要はない。実際社会の先輩達も、そんな風にさらに先輩に助けてもらって頑張れるようになったならば、社会の自然な循環にのっかっているだけです。

「女子」だから馬鹿にされる。
「学生」だから見下される。

それはたしかに腹がたつことです。

でも
「女子」だから甘えられる。
「学生」だから教えてもらえる。

これはなんて幸せなことでしょう。

今は今しかない。

「今」しか存在できない自分を、早く変わりたいと嘆くか、今できる特権を精一杯生かそうと思うか、それで人生はかなり変わります。

「媚びるのは嫌」ということに拘っていたら、手に入るはずのチャンスも、気が付かないうちにするりと抜けて言ってしまう。
誰だって、いつだってどこかで得するのは当たり前なのですから、使えるものは、使えるうちに。謙虚な姿勢と感謝の気持ちがあって、傲慢とまでいかなければ、ごっつぁん体質でもまあいいかな、と、大学生活残り半年になってようやく思えるようになりました。

今思えば、大学一年の頃からもっともっと「女子大生」を有効活用できるチャンスはいくらでもあったはずなのに、「媚びる女は最悪」というヘンなプライドにとりつかれて、自分で可能性を狭めていたような気がします。

「得する」というときこえは悪いけど、これは「チャンス」であり、「可能性」です。今しか手に入れられないチャンスがあるなら、恥ずかしがらずにガツガツと手をのばせばいい。「女」の特権も「学生」の特権も、「女子大生なんだからみんな優しくしてよ!教えてよ!社会人の甲斐性見せなさいよ」なんて厚かましく思っていなければ使っちゃっていいと思うのです。
「こんな一介の女子大生なんぞに、こんなによくしてくれるなんて有り難いなあ」という感謝と、「自分はまだまだだ、思い上がっちゃいけない」という謙虚さがあれば、お互いに気持ちのいい関係をもてる。

見方を変えれば、ものごとはいくらでも好転するし、チャンスはどこにでも転がっている。

大学四年で気が付いたのは遅すぎたかもしれないけれど、今の自分に与えられている特権を理解することは、いくつになっても実践できること。子供だけの特権もあるし、女子大生だけの特権もあるし、社会人だけの特権もあるし、キャリアを積んだ人だけの特権もある。大人になりきれていないからこそ、「今できないこと」はたくさんあるけれど、それよりも中途半端な時期にいるからこそ「今できること」に焦点をあててみよう。
いつも未来ばかり見て不安になっていたけれど、今をきちんと見極めることも意識してみようかな、と最近思います。

そういうわけで、残り半年の有効期限を存分に使い切るべく。

今日も天狼院で、私の知らない様々な世界の、素敵な人たちが面白い話を教えてくれるのを、ワクワクと心待ちにしているのです。

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2014-09-10 | Posted in チーム天狼院, 記事

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