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未来を変えたい? それなら投資家でしょ。


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記事:浦部光俊(リーディング倶楽部)
 
 
「ずっと憧れていました。あなたようになりたいと」
 
孫正義さんや堀江貴文さん。独自のアイデアを自分たちの力で事業にしていく。そうかと思えば、誰かのアイデアに投資をして、その実現を手助けする。そんな起業家、投資家と呼ばれるあなた達にずっと憧れていました。あなた達のように生きたいとずっと思っていました。
 
でも、心のどこかでわかっていました。かなわない思いだろうと。夢見ることは自由だけど、その先には大きなが壁がある、それが現実だと諦めていました。そんな僕に希望をくれたのが、藤野英人さん著「投資家みたいに生きろ」 でした。
 
僕が最初の起業家・投資家という存在を強く意識したのは、今から15年ほど前。堀江さんがプロ野球チームの買収に乗り出し、世間の注目を集めた時でした。
 
当時の僕は会計事務所で働き始めたばかり。会社内外の人たちに正確な決算情報を伝えるにはどうしたらいいのか、そればかり考えて過ごす日々でした。会計のルール、資料の整合性といった正確性ばかりに目が行き、会社に関わる数字がどのように使われるのかといったことにはほとんど気が回りませんでした。
 
そんな時に突如現れたベンチャー起業家たちは、決算数字だけではなく、株主総会で決定権を持つにはどうしたらいいか、東証などの市場の規制をどうしたら自分たちに有利な方向で利用できるか、といった知識や情報を駆使して、どんどんと会社を大きくしていきました。
 
驚きでした。そして、純粋に憧れました。自分も、あんなふうにいろんな情報を駆使して事業を成長させてみたいと。
 
でも、そんな僕の思いはすぐに打ち砕かれました。毎日の会計事務所の仕事でぶつかる数字、数字、数字。僕はその意味を読み取るだけで精一杯でした。いや、正直に言えば、意味を読み取ることすらできていませんでした。とにかく大量にあるデータを整理するだけでした。
 
顧客の行動変化をどのようにしてとらえ、それを商品に反映させていくのか、マーケティングやセールス、商品開発といった分野にはほとんど踏み込まないまま、ただただ数字を追っていたのです。お客様と商品という会社の本質をまったく理解しようとしていない僕に、情報を駆使して事業を成長させる世界はとても手の届くものではありませんでした。
 
なにかヒントはないものかと、たくさんの本を読んでもそれは同じでした。ビジネスの現場、生の情報が目の前にあるのに、そこから学ぼうとする姿勢の無い人間が、いくら本を読んだとしても、それは頭でっかちになるだけ。できることは批判と批評。自分の手で何かを生み出す、実際に行動を起こすということになると全くダメな自分でした。
 
起業なんて、投資なんて、選ばれた人に許されたもの、何度も自分に言い聞かせました。でもダメでした。諦めきれない自分がいることはわかっていました。
 
そんな時に出会ったのが、「投資家みたいに生きろ」 でした。
 
著者の藤野英人さんは、“ひふみ投信”の運用で知られるレオス・キャピタルワークスの代表取締役社長兼、最高投資責任者。自分の足で全国を歩き回り、直に社長と話し、社員の働きぶりを観察して、これぞという会社を見つけたら、じっくりとその会社の成長に投資をするのがそのスタイル。その藤野さんが、投資家としてのノウハウを惜しげもなく披露してくれているのです。
 
「さぞかし立派なことが書いてあるんでしょうね」
「どうせ凡人の自分たちにはできないよ」
 
そんな声が聞こえてきそうです。僕もまったく同じことを考えました。世の中にあふれる投資ノウハウ本、僕も何冊も試してみました。結果は…… 書いてあることが嘘だというわけではないはずです。ただ、すべての人がつかえるテクニックではないかもしれません。
 
「投資家みたいに生きろ」 を見たとき、僕が思ったことも同じ。どうせ、僕にはできないことばかり書いてあるんだろうな、と。
 
でも、なにかが僕の心をつかんで放しませんでした。思わず本を手に取り、最初のページを見たとき、その正体を見たような気がしました。
 
「この本は、“投資家という職業になるための本”ではありません。“投資家みたいに生きるための本”です」
 
今までの常識、スキルは通用しなくなると言われ始めてからずいぶんと長い時間がたちます。多くの人が将来に不安を感じているんではないでしょうか。今回のコロナ騒動でよりその現実味が高まっている中、じゃあ、実際にどうしたらいいのか、それがわからず、戸惑っている人が多いのではないでしょうか。僕もその一人です。そんな人たちに向けた藤野さんのメッセージ、それが「投資家のように生きろ」
 
藤野さんは言います。投資=お金いうのは、投資のごく狭い世界、投資というものはもっと広く、深く、とてつもない力を持っている、と。
 
「世の中のどこにチャンスが転がっているのか」
「自分の市場価値をどう上げればいいか」
 
そんな投資家が当たり前に考えている「思考」 を手に入れ、それを日々の「習慣」 に変えていくこと、これが投資家みたいに生きるということ。それは、小手先のスキルを身につけることではありません。スタイルを変えること、生き方を身につけること。
 
ページをめくるたび、シンプルなアドバイスが心にしみていくのを感じました。
 
これなら、僕にできるかも 小さな一歩を踏み出す勇気をもらえました。
今までの自分のすべてが間違っていたわけじゃないんだ、と励まされました。
どうせ自分なんてとあきらめていた自分でも、何かを変えられる、そんな希望をもらいました。
 
投資って、そういうことなのか。ビジネスだとか、お金だとか、そんな狭い世界で考えていたけれど、もっと広い意味、そう、それは生きることに対する姿勢なんだ、そんな風に思ったとき、少しだけ道が開けた気がしました。
 
最後に、投資とは、という問いに対する藤野さんの言葉を紹介したいと思います。
 
「投資とは、エネルギーを投入して未来からお返しをいただく行為」
 
エネルギーの投入、つまり行動を起こすことで、未来はきっと変えられる。その先にいる僕は…… きっと憧れの投資家になっているんでしょう。
 
 
 
 
***
 
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2020-06-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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