世にも奇妙な「透明な人の行列」ができる店が、どうやら存在するらしい。《海鈴のアイデアクリップ》
天狼院スタッフの海鈴です。
目には見えない人たちが、我先にと列をつくって並ぶお店があるって知ってました?
もちろん、私は霊感のあるタイプの人間ではありません。
「うち、お化けが見える家系なんだよねー」
という友達の話を、へー、そんなこともあるもんだなあ、と思いつつ他人事のように聞いていたほうでした。
けれど、その時だけは、他の人にはまったく見えないのに私にだけ、その人の波が見えていたんです。
透明な行列は、私が今まで見たことのないくらいに長いものでした。
たとえば、天狼院書店の席がすべて埋まっているのが見えれば、あ、混んでいるんだな、と目視で実感することができます。
でも、それだけ人が殺到していたにもかかわらず、どうやら店のスタッフ以外にはまったく見えていないようだったのです。
いわば超常現象的な、ふつうに考えたらあり得ないことが起きているな、と思いました。
いつもの開店時間にオープンし、おだやかな店内でゆっくりくつろいでいるお客様がいる一方、ほかの人には見えないけれど、そのお店は、たくさんのお客様でごった返していたのです。
その行列はおそらく、天狼院書店で言えば、入り口からずーっと並び、東通りの出口のほうまで続いているのを、もしかしたら辛うじて見えている人には見えていたのだと思います。
あなたがコーヒーを飲んで過ごしているあいだも、大勢の見えないお客様がいらっしゃっていたかもしれません。
たしかにお客様がいらっしゃっているのに、行列が見えない感覚。
とっても不思議なものでした。
それは、私たちがちょうど2か月前に経験したものと、まったく逆の現象だったからです。
2015年8月2日。
この日が何の日だか、覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
チーム天狼院の精鋭が、いざ赴かん、と敵地にまさに戦争に行くような気持ちで、新幹線に乗り込んだ、あの日。
迎え撃つは、50万人の刺客。
そう。
われわれが無謀にも「長岡大花火」開催の地で「本」を売ろうと、書籍100冊を抱えて長岡市へと向かったあの日です!
私も、昨年のリベンジ! と意気込んで、いろいろ策を練って乗りこんだのでした。
しかし、結果は惨敗。
【結果】女子大生が、炎天下の「長岡大花火」で「本」を売ってきた。~果たして何冊売れて、何を学んだのか?~《海鈴のアイデアクリップ》
2014年に店主の三浦が、一人で10冊売った結果を更新できるかと思いきや、なんと結果は9冊だったのです。
二代目天狼院秘本になるくらいなので、本の内容は間違いなく良いものなんです。
結果レポートの記事を読んでいただければ分かると思いますが、私たち、けっこう必死に呼びかけたんです。
「天狼院」と書かれた黒い看板。
スキンヘッドでヒゲをたくわえた男性が後ろで見守る中、長岡市役所の広場に借りたブースから会場全体に響き渡るような大声で、「長岡花火の本はいかがですかー!?」と叫ぶ、うら若き乙女たち。
何も知らない人から見れば、かなり滑稽な光景だったと思います。
少しでも興味を持ってくれた方には、この本がどれだけすばらしいかを説明し、長岡花火に来たきっかけから、たわいもないことまで話し込み、それで、「じゃあ、買います」と言ってくれた方が、どれだけありがたかったことか。神様のようでした。
それくらい、まずブースに足を止めてくれた人がいなかったのです。
すぐ前の大通りは、花火がおこなわれる会場へと向かう50万人の人の通り道になっています。見たこともないくらいの人が波がすぐそこにあるのに、どうしても私たちはその波を引き寄せることができませんでした。
惨敗はしました。
が、一冊の本が売れるということのありがたみを痛感することとなりました。
書店人としての大敗戦が記憶に新しいので、目に見えない長蛇の列は、まさにまったく逆のことが起こったのだと、本当に驚きました。
お店の店頭ではなく、見えないところでじわじわと、しかし確実に拡がっていたお客様の列。
「見えない行列」、それはすなわち「糸井重里秘本」現象でした。
10月1日に天狼院書店で予約を開始するやいなや、30時間で、1000冊・完売。そのほとんどが、通販での注文でした。
つまり、30時間のあいだに1000人もの人が、ネット上という場所で「目に見えない」列をつくり、天狼院に並んでくれていたのです。
長岡花火での惨敗を経験しているからこそ、心にくるものがありました。全国各地からご注文いただいて、泣きそうになるくらい嬉しいものでした。
本を売ることへの可能性は、まだまだ掘り出されていない鉱脈が眠っているような気がします。
しかし、私があまりにも台風の目の中にいすぎるあまり、この両極端の2つの現象はいったいどういうことなのか、さまざまな原因の可能性について、検証しきれていません。
そこをもっと解明することができれば、さらなるマーケティングの可能性が広がってくると思います。
しかし!
今回なんと、とんでもなく豪華な方々にこの現象について、一緒に考えていただけることになりました!
天狼院マーケティング・ラボ「長岡大花火ではなぜ本が売れないのか?」、いわゆる大反省会です!
11月18日の「糸井重里秘本 ご開帳LIVE」に登壇してくださる篠原勝之さん、糸井重里さん、南伸坊さん、みうらじゅんさんと、そのイベントの後そのまま公開反省会を一緒にしていただけることになったのです!
この2つの現象から、どんなことが分かって、これからどんなことをしていけばいいのか。本だけでなく、すべてのことに言えるマーケティングの真髄のようなものが、今回のマーケティング・ラボでは明かされるような気がしてなりません。
きっと天狼院のチャレンジについて、ツッコミどころもたくさんあるでしょう。でも、そこから何か新しいひらめきや、要は、人ってどういうことで動くの? というのが見えるのだと思います。
その日限りの、スペシャルなマーケティング・ラボ!
きっと他では味わえない格別な時間となることと思います。まさに、大文化祭のフィナーレにふさわしい会ですね!
乞うご期待です!
どうぞよろしくお願いいたします。
【「天狼院の大文化祭」プログラム】
【11/16(月)】
17:45 開場・受付開始
18:20〜18:40 映画『20歳女子大生が撮るR-18映画』
19:00~20:10 劇団天狼院秋公演『殺し屋のマーケティング』
20:30~21:40 『グラゼニ』原作者・森高夕次×『インベスターZ』漫画家・三田紀房 氏スペシャルトークLIVE「金の話をしよう!」
21:40~22:10 漂流書店「天狼院書店 豊島公会堂店」オープン【11/17(火)】
17:30 開場・受付開始
18:00~19:00 天狼院「起業ゼミ」キックオフ!ストックビジネスを作ろう!『ストックビジネスの教科書』出版記念イベント
19:15~20:15 天狼院「文芸部」始動!~本気で小説家になるプロジェクト
20:30~21:50 「ミリオンズ・サミット」100万部のトップクリエイターが集結!ミリオンズは今何を考え、未来に何を描こうとしているのか?
21:50~22:10 漂流書店「天狼院書店 豊島公会堂店」オープン【11/18(水)】
18:00 開場・受付開始
18:30~19:30 天狼院「落語部」立川小談志 祝・真打昇進!記念公演
19:50~21:00 「糸井重里秘本」ご開帳特別LIVE(出演者:篠原勝之/糸井重里/南伸坊/みうらじゅん)
21:10~21:40 天狼院マーケティング・ラボ「長岡大花火ではなぜ本が売れないのか?」
21:40~22:10 漂流書店「天狼院書店 豊島公会堂店」オープン
【チケット各種】
〔前売り券〕
□3日間通し券(11/16〜18)¥10,000
□11/16 1日通し券 ¥5,000
□11/17 1日通し券 ¥5,000
□11/18 1日通し券 ¥5,000
*3日間通し券をご購入の方には、特典として、文化祭受付時に〔特製チケット〕をお渡しいたします。〔当日券〕
□11/16 1日通し券 ¥7,000
□11/17 1日通し券 ¥7,000
□11/18 1日通し券 ¥7,000
【前売りチケットは、こちらのPeatixページよりご購入いただけます】
*当日は、Peatixのご購入完了バーコード画面/決済完了画面を、会場受付でご提示ください。
*Peatix以外に、天狼院書店(東京天狼院/天狼院STYLE表参道)店頭でのチケットご購入も受け付けております。
店頭で代金をお支払くださいませ。領収書がチケット代わりとなりますので、当日まで大事にお持ち下さい。
【会場】
「豊島公会堂」
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-19-1
アクセス:「東京メトロ池袋駅」(東口)より徒歩5分/「JR池袋駅」(東口)より徒歩5分
【天狼院書店へのお問い合わせ】
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TEL:03-6914-3618
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